The Spice Of Life

人生に、スパイスを。

見知らぬ場所でひとり

6/24 今日の予定

・早朝に目的地 イングランド北部へ到着

・ホストマザーと一緒にホームステイ先へ移動

 

さてと、ただいまの時刻は朝5時半。この場所でバスから降りた乗客はわたし一人。そして思いのほか寒い。街は雨上がり。なんだか余計にさみしい。しかも、ホストマザーとの待ち合わせは、なんと8時である。あと2時間半。まさかこんな時間から空いているカフェやお店などは近くにない。ここはイギリスである。

バス停から電車の駅へと少し移動する間、少し街を散策してみた。と言っても、重い荷物を持っているので、ほんの少しだけ。

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見ての通り、誰もいない。

早朝だからか清々しいような、この静寂になんだかわくわくする気持ちさえ感じるような、これから始まる新生活に不安を感じるような、なんだかいろんな気持ちが入り混じって不思議な気分。

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そして駅に着いた。建築や雰囲気が、THE イギリスって感じ。

 

とりあえずお手洗いで服を着替えてみた。お気に入りの青いワンピース。少しだけリップを塗って、さあ今からどうするか。

少しまた歩いてみると、近くに朝6時半から営業するカフェがあった。でも、カバンの中には機内でもらったペットボトルの水と小さなパンが二つある。暇つぶしのためだけに、カフェで無駄な飲食物を買いたくない。それでは貴重なお金がもったいない。

 

少し迷って、駅の構内でしばらく待つことにした。幸い、待合室が開いている。外は驚くほどに寒いので、中に入ることにした。(あとで気温を確認すると、15度ほどだった。信じられない…寒すぎる。)待合室では、ブログ用のメモを書いたり、写真フォルダの整理をしたりして過ごした。

 

そして、なんだかんだで、やっと8時前。駅の正面でホストマザーを待っていようと、待合室を出た。少し雨が降っていたみたいだ。

 

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構内では、花屋さんが開店していた。お花のポットが、植物性で土に還るものらしい。さすがヨーロッパ。素敵。こういうものをもっと探してみたい。

 

外で待つこと、10分。ホストマザーはまだ来ない。たまたま隣にいたお洒落なおばあちゃんが声をかけてくれた。「あなた、寒そうね。」そう、その通り。こんなに寒いのに、何を間違えたのかわたしは青いワンピースを着ていて、あまりの寒さに鳥肌が立っていた。「そうなんです」と答えて、また迎えを待っていた。

 

それからすぐに、ホストマザーが車で到着。少し道が混んでいて遅れたらしい。えんじ色と紫色の間のような色のめがねをかけていて、髪は茶色と白髪交じりの女性。言っちゃ悪いが、ぼさぼさのロングヘア―。鼻に小さい輪っかのピアスをつけている。なかなかファンキーな人だな、という印象。事前にSkypeでテレビ電話をしたことがあったのだが、画面越しで見るのと直接見るのとではやはり印象が違う。でも、優しくていい人そうだった。

駅から家までは、車で40~50分だという。電気自動車に乗っていることから、やはりエコに気を遣っているんだなと思わされた。道中は、たくさん話をした。でも、緊張していて、今となっては話の内容を思い出せない(記事を書いているのはあれから一週間後)。想像していたよりも、イギリス英語が聞き取りにくくて、少し戸惑った。

 

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車を走らせていると、徐々に広大な景色が見えてきた。見渡す限り、緑が広がっている。時おり、牛や羊も見える。家の近くにはカフェどころか、お店というものが一切ないと言っていたのは聞いていてそこにも惹かれたので、どんな家なのかどんなところに囲まれた場所なのか、心をウキウキさせていた。(ところで、わくわくとウキウキの違いってなんだろう?ここでふと、どうでもいい疑問。またあとで調べてみよう。)

 

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そうこうしているうちに、到着!

ここが、わたしがこれから1か月と一週間過ごす家。わたしが選んだ家庭とライフスタイル。受け入れてくれたホストファミリーに感謝。

 

家族に挨拶して、朝食を食べた。家族は、母・父・娘ふたり(13歳・5歳)。猫が二匹と、にわとりとガチョウが数羽ずつ、ウサギが二匹いた。彼女らは「ヴィーガン」というライフスタイルを実践していて、お肉や魚だけではなく、動物由来の食品を食べない。例えば、乳製品(チーズや牛乳、ヨーグルトなど)やはちみつなど。や家はまだ建設中のようだ。ただ、飼っているにわとりからもらう卵はときどき食べるようで、厳密にはベジタリアン。卵を除けば、ヴィ―ガンと言える。

 

その後、家の中や、庭を案内してもらった。家の中は、裸足で歩いている人もいれば、靴下の人もいて、靴を履いている人もいた。自由だ。いい。キャラバン(イメージはキャンピングカー)やキッチンカーのようなものもあり、車が二台、手作りのツリーハウスに、手作りのトランポリンもあった。ビニールハウスでは、レタスやイチゴが出来ていた。とうもろこしの苗もあった。

 

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コンポストボックスは6つほどあった。これに、生ごみや土を入れて、堆肥にするそうだ。トイレも、いわゆるぼっとんトイレのようで、流さずに溜めるというスタイルのものを作ったそう。ある程度溜まったら土に還す仕組みを取っている。

 

5歳の女の子がたくさん案内してくれたが、彼女の話す英語さえ100%理解できない自分がもどかしい。ホストマザーからは、礼儀正しくきちっとしなくていいから、リラックスしてねと言われ、ひと安心。やさしい家族で良かった。

 

わたしの部屋は、二階にある個室のようなところ。ベッドと、その横に小さい机があった。その後は少し休んだり、家族と話したり、ご飯を食べて一日を過ごした。

 

寒かったので、秋冬用に持ってきた服に着替えたことは、想定外。タンクトップやワンピースを着て過ごしたかったのに、まだ全然出番はなさそうだ。あと驚いたことは、本当に日が長いこと。夜の22時になってもまだ外が明るくて、もはやこのせいで時差ボケになりそうだった。

 

一日を通して悔しかったことは、英語でのコミュニケーションに苦戦したこと。特に、家族でご飯を食べているとき、早口すぎて話についていけない時が時々あって、少しさみしい。分かるようになるためには、努力あるのみ。がんばれ、自分。

 

さあ、ここではどんな生活が待っているのか、これからが楽しみだな

今日もおつかれさまでした

 

つづく