The Spice Of Life

人生に、スパイスを。

会うは別れの始め

 

6/23 今日の予定

・午後にイギリスへのフライト予定

・夜に現地到着後、夜行バスに乗ってイングランド北部へ

 

明け方は、蒸し暑さで目が覚めた。どうやら部屋のエアコンが切れたらしい。タイマー設定でもされていたのだろうか… 隣にいたヴァイオレットも同じ理由で起きたようで、オーナーに頼んで、またスイッチをつけてもらった。

その後また数時間寝て、9時ごろに起きた。朝は、とりあえず気持ち程度のメイクをして、寝る間は外していたお気に入りのピアスをつけて、さあ、長い一日の始まりである。

 

昨日の機内食で出された小さなロールパンを頬張り、これまた機内でもらったC'est Bon(美味しい)と大きく書かれたペットボトルの水を飲んだ。なんでこんな名前の水…と思ったが、日本の「〇〇の美味しい水」と同じような感覚なのかと思えば、結局どこも同じだということが分かった。

シェアスペースに降りると、ここはサウナか!?と思うほどの蒸し暑さ。タンクトップ一枚に短パンを着ていても、まだ暑い。日本ではこんなに露出度の高い服は着れないが、海外では自信さえ持って着れるのはなぜだろう。太いと気にしていた二の腕や太もも、短い脚、全く気にならなかった。海外にいる時の自分は、まるで別人のようだ。

ホステルを掃除していた女の子に頼むと、アプリを使って一瞬でタクシーを呼んでくれたので、ヴァイオレットとわたしは準備を終えてすぐにホステルを出ることができた。

階段を降りるときは、またしても宿泊者とみられる男性がスーツケースを持って運ぶのを手伝ってくれた。片手にわたしの、もう片手には彼女のスーツケース。あまりの申し訳なさに、「謝謝(シェイシェイ:ありがとう)」とひっきりなしに言う他なかったのが少し悔やまれる。

建物の階段を降りると、すぐそばにタクシーが待っていた。最寄りの地下鉄の駅までタクシーを利用し、会計は二人で割り勘して6元ずつ。1元は15円程度なので、90円くらいで済んだ。

タクシーから降りて、地下鉄に向かおうと地下を目指すと、下りのエスカレーターやエレベーターが近くになく、階段を使わなければいけないことになった。二人して絶望していると、なんと、そこへまた優しい中国人男性が現れた。そして彼は、わたしたちの荷物を両手に持って長い階段を下りてくれただけでなく、電車のチケットの買い方まで丁寧にそばについて教えてくれた。チップを要求することもなく、爽やかな笑顔で去って行った。これまで出会った中国人は、ほんとうに優しい方ばかりだ。

 

電車に乗って、空港に着いた後はチェックインを済ませた。

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天井を見上げるとこんな感じ。うおー。

 

機内でも過ごしやすいように服を少し着替え、近くに給水機があったので、マイタンブラーに水を汲もうと「冷水」のボタンを押した。実際に飲んでみると、明らかにぬるま湯。驚いていると、彼女が「中国人はぬるいものや熱いものが好き」と教えてくれた。本当かは定かではない。

時間はすでに13時ごろ。腹ペコのまま荷物検査などの手続きへ。そこではなぜか日本の100円通貨を拾ったので、前にいた白人の夫婦が落としたのかと思い声をかけてみると、「私たちではないよ。チップとしてあなたがもらっておきなさい」とのこと。また来年日本に行くかもしれないというヴァイオレットに、渡しておいた。

全ての手続きを終えてレストランやお店を探すと、やはりどこも高い。私は少しでも節約したかったため、機内食に期待してここは我慢することに。彼女はお菓子類をクレジットカードで大量に購入していた。カードは怖い。

 

機内へ搭乗した後は、いったん彼女とはお別れ。さすがに席は離れていた。イギリスに到着してからまた会うだろう。

離陸してすぐ、スナックが配られたので、お昼ご飯を我慢した甲斐があった、と少し安堵。ベジタリアン食を頼んでおいたので、食事の際は誰よりも早く配膳されて、早めに食べることが出来てなぜかちょっぴりラッキー。

 

最初の機内食は茄子がたくさん。ごはんとパンで、ダブル炭水化物。パンはまた翌日の朝ご飯のために、取っておく。食事はまあまあ美味しい。

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二回目の機内食は蒸し野菜(とうもろこしとさつまいもと一枚のキャベツ)と蒸しパン。そしてさらにパン。これも翌日のために取っておく。蒸したとうもろこしがあるのに、サラダには缶詰のコーンと、ヤングコーン。どんだけコーン入れるねん。スイーツはスイカとメロン。味は総じてまあまあ美味しい。

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これまでいつも窓側の席を選択していたけれど、今回のフライトではすべて通路側を選択。思っていたより、人が通るのも気にならない。そしてなんといっても、トイレに行きやすい。そこ大事。これからは必ずこちらを選択しよう。

 

出発の時から、すでにイギリスにいるつもりで時間感覚を保っていたので、今回も時差ボケの影響が少ないことを期待。だいたいいつもそうしている。おすすめの時差ボケ対策。

 

さあ、そんなこんなで14時間以上のフライトを終え、無事イギリス到着。

 

ヴァイオレットとは、スーツケースを受け取るところで、再会できた。これからロンドンに向かう電車に乗るそうで、彼女とはここで本当のお別れ。Facebookをしているというのでフルネームを聞いて、名残惜しくもハグをして別れた。だが、その後アカウントを探してみたが、同じ名前のアカウントはいくつあっても、彼女らしきアカウントはどうしても見つからなかった。残念。とても。

彼女は女優を目指していて、普段はNYにいるという。イギリスで、束の間の親戚との時間を楽しめますように。そしてまた来年、日本のどこかでまたばったり会えますように。

 

空港のWi-Fiのおかげで、家族や友達、ホストファミリーにやっと連絡できたので、一安心。これから乗る夜行バスに備えてまた少し服装を変え、バスターミナルへと向かった。表示やアナウンス、道行く人の会話も全て英語。これからわたしはこの地で英語を磨き、学びを得るだと思うと、わくわくする気持ちが止まらなかった。

 

バス内はガラガラかと思いきや、意外と満員。少し乗車に出遅れたため、もうどの二人席にも片方は乗客が座っていた。絶対に誰かの隣におじゃまさせてもらわなければいけない… どこに座るべきか迷っていると、優しそうなおばあちゃんを見つけたので、隣に座らせてもらうことにした。思ったよりも座り心地のよい座席だったが、なにせ飛行機に乗っていた時からずっと座りっぱなしだったので、このままの体勢では十分眠れないことは知っている。また長旅の始まりだ…

一時間に一回は起きながら、気が付くと外は土砂降りの雨。その中、バスは猛スピードで駆け抜ける。

さあ、到着予定の朝5時半までもう少しがんばろう。

 

一日おつかれさまでした。

つづく